2007年04月26日

『二人で泥棒を―ラッフルズとバニー』E.W. Hornung(藤松 忠夫)/論創社

二人で泥棒を―ラッフルズとバニーが…外国の作品はビミョーに読みづらいのう。
また、これは「現在、昔のことを書いている」のではなく、当時「現在、今のことを書いている」ので(2007年現在2007年の話を書く、ということですね)、当時当たり前だったことの説明がほとんどなされていないんですよね。みんな知ってることだから説明する必要なんてないんだもん。
そういう点も読みづらい一因かもしれません…仕方のないことですが。

ラッフルズは、かのアルセーヌ・ルパン誕生のきっかけともなった、英国・欧米では有名な怪盗紳士、なんだそうです。
たしかにルパンに通じるところがありますね。ルパンよりももっと軽やかな感じがします。性格にしても、思考にしても。特に、相棒(にされるハメになる)バニーが小心者なので、いっそう軽やかさが際立ちます。
アマチュア泥棒というだけあって、とりあえず「終わりよければ」「手に入れば」OKというところが軽いんだな。罪悪感ないし。まあ、わかってて盗ってるんだけど。
だから、殺人の話はちょっと違和感を感じた。かなり軽いっ。思い立ったが吉日、みたいに殺人を決めちゃうってどうよ!?
そこらへん、作者はうまく着地させたな、と思うけど…逆に言えばズルイといういか、「作った」なー、というか。

最後はせつないですね。
でも、人気がある主人公というのは、こういう、「生きているかもしれない」消え方にせざるをえないだろうし、それがふさわしいのでしょうね。
ホームズだって、一度は滝に消えたしね。

なんか、ラッフルズとバニーって、現代日本の漫画に通じる設定・人物造形だよなー…。まあ、当時の漫画みたいなものだったのでしょうね。娯楽小説だもん。

2007年4月7日
posted by ねむ at 13:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外

2006年11月06日

『ダ・ヴィンチ・コード』ダン・ブラウン 越前 敏弥(訳)/角川書店

ダ・ヴィンチ・コード(上)
ダ・ヴィンチ・コード(中)
ダ・ヴィンチ・コード(下)
ふとしたことから、同僚が貸してくれることとなり、図書館待ちをしなくて済みました。ありがとう!

さて、私が借りたのは文庫版なんですが。
「なんで上中下なの?」とか「文字が大きい」とか「紙が悪い」とかうわさは聞いておりましたがまさにそのとおりでした、ええ。
つかさー、ハードカバーが上下なんだから、文庫も上下にすればいいのに。できない厚さじゃないでしょ?京極夏彦とか二階堂黎人とか見な(らいな)さいよ!
文字も大きすぎ!1〜2ポイント小さくしても、行間をそこそことれば十分読みやすいですよ!なんなのこれ。

…といってもここらへんは中身とはなんら関係ない(と思われる)話なので先に進みましょう。

タイトルからして、ダ・ヴィンチの絵に隠された暗号をメインに追っていく話だと思い込んでいたので、それがどう殺人とつながるのか不思議だったんだけど、殺人がメインだったんですねえ。絵についても十分説明がなされていましたが、「え、これで終わり?もっとないの?」と思ってしまった。そういう意味では肩すかしというか…タイトルにだまされた?

あ、、でも、十分面白かったですよ。
特に暗号解きは面白かった!暗号とか、言葉遊び好きなんです…ダジャレとか。ダジャレって、昔風に言えば掛詞だと思うんですけどー。え、違う?
まあ、日本人にはキリスト教は──というより、現在の日本には宗教が、かな──あまり身近ではなく、基本的な知識もないので、少し難解だったりよくわからない部分もあったりしたのですけどね。
それを補って余りある楽しさでした。しかし、こういう言葉遊び系は、書かれた元の言語がわかって原文で読めたらもっと楽しいのにねえ!

フォーシュがいつ気づいたかがわかりませんでした。シスター殺しが耳に入ったとき?それとも、初めからわかってたのでしょうか。有能そうだから初めからわかってたのかなあ。それだとしたら、かなりの役者ですよねえ。
ソニエール以外の3人についてももっと知りたかったかも。え、いらない?そう?
ほかにも、少々説明不足というか、切り捨てちゃったかなと思われるような部分もあるんですけどね。

私は割とこの本とキリスト教観が似ていたというか、共感できる部分があったので(といっても、キリスト教にくわしいわけではまったくなく。)、始終「そうだよね〜」とか言いながら読んでました。でも、本当にキリスト教を信仰している人は、怒る人もいるでしょうねえ…宗教は大変だ。
当然ここで宗教についてあーだこーだやるつもりはないので、念のため。

ところで、映画で、ソニエールの死体ってどう描写したんでしょう?成人男性の素っ裸正面って普通に写していいもんなんですか?

素直に映画を見よう!(笑)←映画嫌いなんよ…[:汗:]
2006年8月11日
posted by ねむ at 22:55| Comment(2) | TrackBack(1) | 海外

2005年01月12日

『十三時』ポー エドガー・アラン/青空文庫

青空文庫です。しかも訳ったら森林太郎ですよ。おかげでもんのすごい旧仮名遣いで読むのが大変でしたよ。味はあるけど。(ところで、ヰオリンってバイオリンのことだと思う?)
しかし、なんなんでしょうこの話は(笑)まともに「小説」としてとらえるからアカンのかな。娯楽というより風刺の小説なのかなあ。
とにかく時計(時刻)を異常に大切にする人たちの説明をえんえんとして、最後によそ者によって時計が13時を打つ事態になり、それによって何が起こったか…という話。
しかも起こった「大変な出来事」というのがいやもう、笑えるったら。大変っちゃ大変なんでしょうが、ありえねー(笑)このあたりが風刺っぽいよね。
2005年1月6日
posted by ねむ at 19:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外

2004年09月11日

『モルグ街の殺人事件』ポー エドガー・アラン/青空文庫



たぶん当時はセンセーショナルというか、衝撃的な結末(犯人)だったと思うのだけれどね。今読むと、「夢オチかよ!」っていうのと同程度のガクリ感を味わうような…(笑)
それにしても、昔の(今のもか?)探偵役のひとはどうしてこうも言葉をこねくりまわすかね。
でも、わりとホームズよりデュパンのほうが好印象かも。
2004年9月10日
posted by ねむ at 21:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外

2003年12月06日

『火刑法廷』ジョン・ディクスン・カー/ハヤカワ・ミステリ文庫

火刑法廷やっっっと読み終えました。長かった(苦笑)
私的には「?」です。面白い?これ?『夜歩く』のほうが面白かったような(内容は覚えてないんだけど;;)

文章が読みづらい。原文のせいか訳文のせいか、両方のせいか時代のせいか。
テッドとマリー、クロスはともかく、デスパード家の人々(特にマーク)は何言ってるのか謎だし…会話をしたくないタイプだ。
解説に、ブランヴィリエ侯爵夫人の事件と二重写しにして云々と書いてあったけど、二重写し?に、なってますか???どこが?
最後の「独り言」部分は雰囲気あったし、本当につながってたんだな、と思えるけど、それ以外はいまいちどうなのかなあっていう。

しばらく外国の推理ものはいいや…。以前は外国ものばっかり読んでたのになあ〜。不思議だ。
2003年12月5日
posted by ねむ at 00:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外

2003年06月08日

『九マイルは遠すぎる』ハリイ・ケメルマン/ハヤカワミステリ文庫

ハリイ・ケメルマンなんて聞いたことも読んだこともないよ…と思っていたのだけど、序文を読んだら…読んだことあるということが判明。高校のときに、学校の図書室で借りて読んでました、『金曜日ラビは寝坊した』。たぶん次の土曜日のやつも読んだと思う。…内容忘れたけど(笑)
外国作品は久々なので、文章の読み難さにちょっと辟易。原文自体がそうなんだろうけど、もうちょっと訳者は「日本語」として読み易い文章にしてほしいなあと思うんだが。
内容はというと、うーん…けっこう淡々としてますね。安楽椅子探偵ものは、基本的に淡々としてしまうものだけど、あまりにもニッキィが推論に推論を重ねつづけているので、すごくあっさりと物語が終わってしまう。もうちょっと「私」に反論のツッコミやミスリードを入れてほしかったなあと。
物語の最後の詰めは、ちょっと無理矢理っぽい感じがするけど、ニッキィの推論の重ね方はお見事。
2003年6月7日
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