2008年05月10日

『水に描かれた館』佐々木丸美/創元推理文庫

水に描かれた館 (創元推理文庫)水に描かれた館 (創元推理文庫)
佐々木 丸美

東京創元社 2007-02-28
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青い上に少女少女しているなあと前作(『崖の館』)で思ってはいたけど、今作でパワーアップ!(笑)乙女パワー恐るべし。
……と思っていたが、なんと!それ自体が伏線だった。これはヤラレタ。

前回、語り手の涼子は輪の中心部にいなかったけど、今回は中心に居る。
中心にいる上に語り手なので、当然のことながらモノローグが多く、恋しちゃったものだから、その内容たるや……ぎゃひー。赤面モノの哲学ですよ。
イヤ逆に、今じゃあまりお目にかからないくらいのロマン系なので、これはこれでいいんですけど。
ただ、ちょっと読みづらいです。モノローグ(涼子の妄想)と実際に起こったこと・やったこと(行動)がシームレスにつながっていて、その点が読みづらいし、推理小説としてずるくない?と思ったりもしました。
……けど、最終的にネタが割れると、これも納得できるんですけどね。

結局吹原さんてなんだったんでしょうね……千波の運命の人ってことでいいの?
涼子ってば千波の影でかわいそうなんですけど……涼子は涼子なのに。
2007年4月16日
posted by ねむ at 01:03| Comment(0) | TrackBack(0) | さ行

2007年03月06日

『崖の館』佐々木丸美/創元推理文庫

崖の館 (創元推理文庫)崖の館 (創元推理文庫)

東京創元社 2006-12-21
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文庫だけど新刊だったから、最近のものかと思ったら全然違いました。昭和の作品。
昭和といっても1977年だから──まあそれでも30年前ですか;;──文体が古くて読みづらいということもなく。
でも、確かに昭和の香りがします。特に、学生が哲学的なことをこねまわすあたりが(笑)
といっても、一人称が高校生で、彼女がこねまわすわけではないので、カタくなくて読みやすいです。ただし、女子高生だけにリリカル(笑)

犯人の理由がすごいよね。これもなんだか昭和っぽい…イヤでも今もあるか。
アイデンティティー…なんですかこれは?
そんな考えしか出来ない、可哀相な子だ。

犯罪自体はよくできてると思いました。過去の殺人と、従兄弟たちと、今の殺人と、想い。
↓ネタバレ
しかし、真冬の北海道のしかも夜、外から延々と霧吹きで洗剤を吹きかけるというのは…現実的じゃない気が。つか、むしろ犯人が凍死するんじゃ…。もしかして外じゃないの?換気口というから、屋外からだと思ったんですけど。
日記から犯人を割り出すのは面白かったです。あんなに明白だったのに気づかなかった。…
語り手と同じ、「海」から割り出せたけど、もっと明らかに書いてあったのねあせあせ(飛び散る汗)
2007年1月31日
posted by ねむ at 22:03| Comment(0) | TrackBack(0) | さ行

2006年10月03日

『斜め屋敷の犯罪』島田荘司/講談社文庫

斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)

講談社 1992-07-03
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『占星術〜』を読んで、どうも御手洗を好きになれなかった&特にすばらしいと思わなかった&大技より小技が好きというわけで、島田荘司、とりわけ御手洗シリーズは敬遠してました。
が、霧舎巧の短編集に御手洗潔が出てくるものがあって、それを読んだら、それほど御手洗はイヤではなくなったので(なぜ)、手を出してみることにしました。
で、たまたま古本屋にあったのでチョイス。

…思ったより良かった。
うーん。たまたま『占星術〜』だけが合わなかったのかなあ。
単に『斜め屋敷〜』は最後のちょこっとしか御手洗が出てこないから、かもしれませんが(笑)

やっぱり、大技トリックですね。でもこれわりと好きだわ。そのシーンを想像すると、けっこう面白いかも…イヤ人が死ぬのは面白くありませんが;;
殺人のトリックは良かったけど、メッセージのトリックは…うーん。ちょっと他で(推理小説ではなく、頭の体操みたいなもので)使い古された感があるなー。ま、そんなもんか?

読む少し前に宗谷岬に行ったので、あそこらへんか?とか想像しながら読むのも楽しかった。
2005年某日
posted by ねむ at 19:12| Comment(0) | TrackBack(0) | さ行

2006年03月24日

『嘘でもいいから殺人事件』島田荘司/集英社文庫

嘘でもいいから殺人事件 (集英社文庫)嘘でもいいから殺人事件 (集英社文庫)

集英社 1987-03-20
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島田荘司って、こんなのも書く(書いてた)んだ…

…というのが、率直な感想。すごい意外だ。
といっても、これを読んだ時点では、島田氏の作品は『占星術〜』と『北の夕鶴〜』しか読んだことなかったんだけど。
でも、やっぱり「壮大なトリック」「奇をてらったカラクリ」「密度高めの空気」というのが共通した島田氏の作品イメージなので、それからかけ離れているこの本、意外としかいいようがない。
なんつってもカルいし。すごいカラクリがあるわけでもなく。もんのすごいオーソドックス。
これがいいか悪いかはともかく、島田氏の違う一面を見た、という気はしますね。肩の力を抜いて書いている感じがします。
あ、でも、謎と回答はきちんとしてると思いますよ。

単に私の好みからすると、キャラクターのカルさがなじめなかった&そのカルチャーについていけなかったので、物語としては微妙なんだけど。
まあ、ごくごく普通の推理小説として普通に読めました。
2005年6月15日
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posted by ねむ at 13:29| Comment(0) | TrackBack(0) | さ行

2004年10月10日

『六枚のとんかつ』(短)蘇部健一/講談社文庫

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講談社 2002-01-16
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前代未聞の(?)アホ・バカトリックとゆーことなので、心して読んだんだけど、これは…トリックがアホバカというより、全てがアホバカといって過言ではないと思います(爆)初めは笑えたんだけど、後ろのほうは読むのが苦しくなってきたよ…(苦笑)
でも、とんかつや着ぐるみ、スキーの話、砲丸投げの話はなかなかよいトリックだと思われる。
ところで、あれ、絶対四国と九州に見えないって。ねえ。

これさ、メフィスト賞受けてるんですね。それについては是非がありそうだけど、とりあえずメフィスト賞側としては、こういうのも推理小説──エンタテインメント──「アリ」だと認定したってことよね。
2004年10月10日
posted by ねむ at 20:56| Comment(0) | TrackBack(0) | さ行

2004年03月16日

『名探偵に薔薇を』城平京/創元推理文庫

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東京創元社 1998-07
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私は受け付けませんでした。
話を受け付けない、というわけではないのよ。最初に、「メルヘン小人地獄」というとんでもない毒薬がでてきて、それをふまえて(毒薬の存在が定義されている)…ということなんだけど、この毒薬が…受け入れられなかった。
この毒薬、出来る過程(というの?)を童話で書かれてるんだけど、いやもうこれが気持ち悪くてねえ。読んでてこんなに気持ち悪くなったのは『眼球奇譚』の『特別料理』以来ですよ。よく最後まで読めたと思います。永久封印してもおかしくなかった。

でも、この話って、トリックだとか謎だとかその毒薬だとかに焦点があるわけじゃないんですよね。
瀬川がなぜ「名探偵」なのか。「名探偵」であるがゆえの、彼女が「名探偵」であったから起きてしまった事件、それに対しての彼女の苦悩、影。
それが全てといってもいいかも知れない。それを中心に話が構築されてる。
まあ、評価や好き嫌いは分かれそうですねえ。

どうでもいいけど、この人どうしても「平城京」って読んじゃうんですけど(笑)
posted by ねむ at 14:35| Comment(0) | TrackBack(0) | さ行

2003年04月25日

『北の夕鶴2/3の殺人』島田荘司/光文社文庫

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ものすごく豪快なトリック。アクロバテイックともいえるようなトリックが大好きな人にはたまらないかも。でもなあ〜、個人的にはけっこうムリがあるって言うか…トリック自体に無理があるというより、鎧の目撃がかなり偶然チックというか;; あ、でも見せるつもりじゃなかったのに見られちゃった、っていうパターンだからありかな。
これ読んだの、学生のころだったからそんなでもなかったけど、今読んだら、熱に浮かされながら推理をする吉敷刑事にメロりそうな気がする(笑)
posted by ねむ at 23:15| Comment(0) | TrackBack(0) | さ行

『ハサミ男』殊能将之/講談社ノベルス

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講談社 1999-08-05
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私の嫌いな倒叙スタイルの話。なんだけど、これは面白かった!文章が旨いと言うのもあると思うけど、いかにも倒叙でダマしてますよ〜っていう雰囲気がぜんぜんないんだね。だから、最後の最後で見事にダマされるわけだ。教授については結構早くから気づいたけど、もう片方は…ダマされたー!
でも、読んでて主人公(ハサミ男)がムカついてしまった。こういう人は…病気だからしょうがないわけだけど、いかにも死ねない方法で自殺をしようとするのがなんかな…。この点は教授に一票。ま、本人も本当のところはわかってるんだよね。
で。
こんな終わり方でいいのかー!?本当にいいのかー!!!? と、思わず言ってしまったのは私だけ?
posted by ねむ at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | さ行