2008年05月09日

『麦酒の家の冒険』西澤保彦/講談社ノベルス

麦酒の家の冒険 (講談社ノベルス)麦酒の家の冒険 (講談社ノベルス)
西澤 保彦

講談社 1996-11
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再読です。
以前読んだときは、なんだか楽し〜く(?)ビールを飲みまくりながら推理ゲームを楽しむ、っていう印象しかなかったんですよね。
まあ、それもあながち間違いではないんですけど。

『彼女が死んだ夜』〜『麦酒〜』〜『仔羊〜』と、順に続けて読むと、この話自体が伏線になっているのがはっきりわかります。伏線というか、序章ですか。
タカチ、ものすごく親子関係にこだわってるもんねえ。親子関係についてなにか思うところがある、というのがにおってます。

『9マイルは遠すぎる』を目指して、ということらしいんですが、そういう意味では反則(?)、という部分があります。これはもちろん作者もわかってやってるし、自分であとがきにて指摘しています。
アームチェアディテクティブとしては確かにずるいんだけど、タック&タカチシリーズで、次に仔羊、スコッチとくるならば、この部分があったほうが良いですね。シリーズ通じての伏線になってるんだろうなあ。

[:ビール:]自分はビールはぜんぜん飲めないんですが(っていうか、飲めるけどちっともおいしいと思わない)、これ読むと実はすごくおいしいものなんじゃないか、っていう気がしてくる(笑)

2008年5月9日
posted by ねむ at 13:41| Comment(2) | TrackBack(1) |  西澤保彦

2005年07月19日

『なつこ、孤島に囚われ。』西澤保彦/祥伝社

なつこ、孤島に囚われ。裏表紙に
「妄想癖の強い奈津子は"とんでもない推理"を打ち立てるが…」
などと書かれているので、同氏の『麦酒の家の冒険』みたいに、なつこが妄想推理をくりひろげるのかなあ〜と思いきや。
けっこう騙されましたね!うそやんこのコピー。
なつこは妄想をするだけだし。推理するのは野間美由紀で、しかも『麦酒〜』のように多彩な推理ではない。
中編だからといわれれば長さ的にそれまで、になってしまうのかもしれないけど、それにしても手を抜きすぎ…いや、気を抜きすぎ、かな。
バカっぽさはそれはそれでいいと思うので(好き嫌いはあるでしょうが。これはこれ、ということで。)、こういうタイプの話なら、もっと推理の楽しさ、不条理→条理への変化の過程というものを描いてほしいと思います。

なつこシリーズ、出てるんですよね。この話はいわば序章らしいですよ?
本編のほうはどうなっているのかな…
2005年5月16日
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posted by ねむ at 18:55| Comment(0) | TrackBack(1) |  西澤保彦

2004年10月28日

『人形幻戯』(短)西澤保彦/講談社ノベルズ

人形幻戯―神麻嗣子の超能力事件簿
聡子、いい女ですねえ。このシリーズの一冊目を読んだときは、こんな理由で結婚して離婚する女ってどんなヤツだよ、と思っていたのだけど、そういった部分の欠点はあるものの総じていい女、素敵な人間であることは間違いありません。

これ、短編集なんだけど、そこはかとなくテーマがありますね。テーマなのかな?わからないけど。
「何かかをはきちがえちゃった」ために起きた、起こした事件ばかり。頑張ったご褒美がほしくて、けれど頑張って手に入れたものはそれに値しない、もっとすごいものがあるはずだと妻を殺した人とか。世間(人)から受ける偏見をうまく自分の中で対処できなかった人とか。恋に恋して相手を見ていない人とか。ババ抜きをはじめる人、止め(られ)ない人。
何が怖いって、彼らは、もちろん人を殺してしまった時点で「おかしい」状態にはなっているわけだけど、少なくとも殺す前までは本当にふつうにどこにでもころがっている人だということだ。いるでしょ、こういう人たち、たくさん。もしかしたら、自分も。
はじめから殺意をもって殺人を犯したとかではなく、そういった普段だったらちょっと困るよね、くらいのことで済まされてしまうようなことが原因で結果として人が死んでしまう。もちろんここに超能力が加わるからこういうことが起こり易くなるんだけど、そんなものがなくても十分起こり得るなあ。いや、もう起きてるのかな、世の中では。

このシリーズでさ、なにがすごいって、超能力といいチョーモンインといい、なんかものすごい現実味がなくて滑稽なものを滑稽に扱っているにもかかわらず、描いてるものはすごく現実的というか、自分のとなりや自分の中に潜んでるものを浮きぼらせているっていうところだと思う。
2004年10月28日
posted by ねむ at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) |  西澤保彦

2004年09月25日

『スコッチ・ゲーム』西澤保彦/角川文庫

スコッチ・ゲーム
このシリーズは、何気に考えさせられることが多い。前回の「仔羊達の聖夜」でもそうだったし。(ん…?『麦酒〜』は?)
親子関係とストーカーを同列に論じちゃうのはすごいけど、確かにその通りかも。自分の人間関係、つきあいかたに関して、ちょっと見直したほうがいいのかも知れないと思った。

タカチは一皮むけましたね。っていうか、一歩踏み出せたって感じか。次はタックかな。
やっぱりこの2人の関係は、恋人というより盟友という気がする。別に2人でなにかを交わしたわけではないけど。あ、今回助けに行くって取り交わしたっけね。やはり盟友だな。こういう関係っていいなあと思う。対等だから。恋人同士っていうと、どうも力関係がね…あるよね!(笑)
2003年4月18日
posted by ねむ at 14:16| Comment(0) | TrackBack(0) |  西澤保彦

2004年06月08日

『転・送・密・室』西澤保彦/講談社ノベルズ

転・送・密・室―神麻嗣子の超能力事件簿えーと。
保科サンと能解さんの娘(寿美子)=神麻さん=響子ちゃん、で、養い親が聡子サン、 ←ネタバレ?
なのかな?
といっても、
神麻さん=響子ちゃん
というのは、どうかな?と思いつつもありえんことはない、って思っただけなんだけど。

このシリーズ、現場に行ってどうこうしているので気づかなかったけど、よく考えるとめちゃめちゃ安楽椅子だよなあ。
とか思ったり。
そうだなあ、今回は、後ろ4編はシリーズもののおまけというか、キャラを出すための話って感じでしたね。聡子の話は、聡子が非常に良い女でよかったけど、ミステリ的に面白いかっていうとそれはどうかと。ダメダメ、というわけではないですが。
『現場有罪証明』は良かったっす。逆なのか〜。ま、タネは明かされちゃうとカンタンなんですけどね。
『転・送・密・室』は、理由が暗くて恐かった…。こわいっていうか…こわいよね。131°くらい曲がってる感じ。(どんなだ)
それにしてもだ、どんどん保科サンの影が薄くなっていっている気がするのは気のせいか。

ところで。『神麻嗣子的日常』のラストって…どういうことなんだろ?新編集者といい…謎。
2004年6月7日
posted by ねむ at 19:30| Comment(0) | TrackBack(0) |  西澤保彦

2004年05月25日

『念力密室!』西澤保彦/講談社ノベルズ

念力密室!あとでもうちょっと書くつもりだけど、とにかく一言。

遅塚大介ってダレだっけ!?

ああっ、気になる気になる気になる〜〜〜〜!
『実況中死』読んだけど忘れちゃったよっ
手元にないから確認できない〜〜〜〜!
2004年5月24日
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posted by ねむ at 16:54| Comment(0) | TrackBack(0) |  西澤保彦

2004年04月27日

『夢幻巡礼』西澤保彦/講談社ノベルズ

夢幻巡礼いーのか、これ(笑)
大学の時の友人が警察官になったんだけど、かなりうるさいらしくて、親戚4親等だか5親等くらいまで名前年齢刑罰とか調べて提出とかしたようですよ。本人はウンザリとか言ってた記憶が。うろおぼえだけど。
1親等の人間が(母親)が判決はまだにしろ殺人の容疑でしょっぴかれた人間が警察、それも殺人事件とかを扱う部署に配属されるものなんでしょうか。というところに疑問があるんですが、どうなんでしょう。調べるだけでそういう部分で差別はしないという方向なんでしょうかねい。むか〜しならいざしらず、今はしないのかな。
じゃあ調べるなよ!とかいうツッコミは有りですか。

それはともかく、内容ね。
西澤保彦は親子問題ネタ多いですね。タックシリーズもわりとそうだし…こういうのを読むと、ほんと、人を育てるのって怖いなあと思う。
以前、親とちょっと話したことがあるんだけど、子が親離れするより親が子離れするほうが難しいんだってさ。子が離れるのは、成長していく上で学校やら就職やら、きっかけとなる区切りが明確だからわりと楽らしいんだけど、親にしてみれば自分の生活はそんなに変わらないわけで…子供の結婚というのが大きい区切りではあるけど。「『私の』子」という感覚が強かったりするというのもあるみたい。

…とかなんとか言ってるけど、この話、子離れとかいう問題じゃない気が(^^;

トリックは、って?
え、これってミステリだったの?<をい
2004年4月26日
posted by ねむ at 19:39| Comment(0) | TrackBack(0) |  西澤保彦

2004年02月03日

『実況中死』西澤保彦/講談社ノベルズ

実況中死いやあ、いつもと比べて読むのが早いなあ。
一応順番どおりには読んでいるんだけど、前回読んだ『幻惑密室』との間に短編が入っているそうなので、3人の関係も微妙に変化が。

内容は、「だまされた・意外だ」っていうのもあるんだけど、同時に「結局それか」とも思うオチだったりして。
しかしなー、よくこんな怪しい設定(定義)考えるよね、と感心したりしなかったり(どっちなんだ)。
もちろんこういう「条件を狭める設定」がパズルを面白くしてると思うんですけどね。

早く続きが読みたいなー。
2004年2月2日
posted by ねむ at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) |  西澤保彦

2004年01月29日

『幻惑密室』西澤保彦/講談社ノベルズ

[:Zzz:]幻惑密室面白かったよー。これぞ西澤保彦、って感じ。
氏の良いところは、ヤバい設定(略して超能力など)がきっちり定義されていて、それを踏まえてパズルを構築しているってとこですね
どんなにイカれた設定でも、ちゃんと正当なパズルになってるもんなあ
途中で、もう一枚カードを隠してた的なイカサマってないもんね。

さてこの話、本筋はともかく、ところどころに保科クン(年上だがこう呼ばせていただく。なんとなく)の自問自答つか、苦悩(?)が描かれてたりします。
社会的な男性と女性の関係とか、結婚という名の契約についてですね。
半分目鱗で、半分激しく同意しながら読んでました

そうそう、友人でね、毎日ダンナさんが帰るとお迎えに出ている人がいるんですよ。それを聞いた私は、
「ぴーんぽ〜ん(チャイム)、今帰ったぞー」
「ぱたぱたぱた(玄関まで出てくる足音)、お帰りなさいアナタv」
とかいうのを想像して、あらまあもうX年も経つのに新婚さんねv とか思ってたんですが、違ったんです。
彼女は、ダンナさんが帰ってくる頃になると廊下へ出て、そこで30分〜1時間くらい、ダンナさんの車が見えないかどうか窓の外を眺めているのだそうです。本読んだり編物したりしながら待ってるそうですが、食事の支度や掃除洗濯、ましてや机の前でする仕事などできようはずもありません。
で、さらにすごいのは、ダンナさんの車が見えると、玄関はどころか車のところまで出迎えるんだそうです。

…マジかよ…;;;
この「お出迎え」、ダンナさんが所望してるんだそうです。
でもまあ、彼女が納得しているならいいんですがね。でも、ちょっとその後の話を聞いて、どうかと思ったりもしたんだね。

その後の話っていうのは…、
あるとき彼女が外にでかけることがあって、休日だったこともあってダンナさんが留守番だったそうで。で、彼女が帰ってきたとき、ダンナさんが出迎えてくれたそうです。
いいダンナさんですね。
駄菓子菓子、いや、だがしかし。
ダンナさんは、ポツリとこう言ったそうです。
「お出迎え、明日からしなくていいから。」
この言葉の意味するところは?
「うわ、今までお出迎えって(自分が)ウレシイからやってくれって言ってたけど、やってみたらめっちゃめんどいやん、こんなこと毎日やってたのかーーー!」
…ってトコでしょうか。
今までその大変さを知らないで強要(つったら言いすぎだが)してたっていうのがどうかと思うんだね。
それを理解してて、「でも俺は稼いできてて、十分等価だ」と思ってるんならね、アレですけど。

その後彼女たちがどうしてるのかは知りません。
でも、彼女も「強要されてイヤイヤ」やっていたわけではないようなので、続いてるんじゃないかと想像します
それはそれでほほえましいですね
つか、毎日それをやる彼女がすごいと思う…私は(ぐうたらなので)できません(おい)

あ、別に私は「お出迎え」を否定しているわけでも、亭主関白を否定してるわけでもナイですよ。理解した上でやってるかとか、バランスの問題だと思うのでね
保科クンの自問自答を読んで、ちょっと思い出したのよ、この話を。
2004年1月28日
posted by ねむ at 19:33| Comment(0) | TrackBack(0) |  西澤保彦

2004年01月13日

『謎亭論処』西澤保彦/祥伝社ノンノベル

謎亭論処―匠千暁の事件簿瞬く間に読了。タックシリーズは読みやすいなあ。
これは短編だから、推理にオチがついたところで終わっていた、「その後結局どーなったんだ〜〜〜!」ってな具合に先が気になります。書かれることはないんだろうけどね。

どうでもいいけど、ウサコのダンナが気になる私…
2004年1月12日
posted by ねむ at 19:21| Comment(0) | TrackBack(0) |  西澤保彦

2003年05月12日

『解体諸因』(連)西澤保彦/講談社文庫

解体諸因
再読。
ずいぶんバラバラな印象。「解体」だけにしょうがない、というか、それでいいのかもしれないけど、それにしても…。推理劇と、そして最後にあの話がくるのであれば、それに関係ない話を切り捨てるもしくはすべて微妙に関係する話にしてほしかったと思う。西澤氏ならできるはずだと思うし。
パズルとしては面白いけど、全体的にパッとしない感じがするのはそのせいなのかな…?
何気に推理劇の刑事さんがスキだったりします。そういえば、これも(作中作)けっこう酩酊推理ですねえ〜(笑)
2003年5月12日
posted by ねむ at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) |  西澤保彦

2003年02月07日

『仔羊たちの聖夜』西澤保彦/角川文庫

仔羊たちの聖夜(イヴ)
タックやタカチの過去や、ボンちゃん(タカチ風)の意外(?)な側面を垣間見ることができてちょっと新鮮かな?推理部分は、細かいパズルのピースがちらばっていて、それを組み立てていくっていう感じで、どちらかというとアームチェアディテクティヴっぽい雰囲気。派手さはありません。でも、この話はそんなところじゃなくて、そもそもの事件が起こった原因っていうのが肝みたいです。作品と合わせて解説を読むと、なるほど、と深く読み解けます。
怖いよね、こういう親は。私はどちらかというと、母曰く「適当に育てた」ので、幸いにもこういう思いはしないですんだのだけど…。後でまた母と話すことがあって、子育てについて語ったら、「そりゃあ親だもの、子供に期待しないわけないでしょう?でも、その期待をあまりに子供に押し付けたり、悟られてはいけないものねえ」と言ってました。母、偉い。(期待に添えなくてゴメンよ…。でも、読書好きにしようという陰謀はまんまとハマりましたよ!)
私もいずれ、親になる日が来る。きっと来る。その時に、こういう「怖い」親にならないよう、気をつけなくちゃいけないんだなあ…。
推理小説で、久々に考えさせられましたね。
posted by ねむ at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) |  西澤保彦