2010年05月14日

『魔法飛行』加納朋子/創元推理文庫

魔法飛行 (創元推理文庫)魔法飛行 (創元推理文庫)

東京創元社 2000-02
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ひとつひとつはわりといいと思うんだけど。表題作なんてトリックも内容もすてきで、まさに「論理(ロジック)じゃない、魔法(マジック)だ」であり、駒子の微妙に不安定な位置・彼女の成長が垣間見えてよろしんですが。
前作『ななつのこ』からすると、薄い印象…つながってない、分断された印象を受けてしまうのは何故でしょう。十分最後の話に収束しているんですけどね。

今回再読して、その理由があの中途半端にわかった風な挿入手紙とその結末だということに気付きました。それが全体の流れになっているのだけど、そこへの持っていき方がちょっと強引かな、と。
だってこの手紙の差出人、忍ぶ恋と言えば聞こえはいいが、ストーカーの一歩手前?いやいや、恋っていうのはそういうものなのだけど、この手紙とその内容から、「気持ち悪い」「ストーカーだわ」と思われても仕方ないような…;;
 #見知らぬ人に恋しちゃうと大変だな…(苦笑)
よく駒子はこの手紙を見て、「気持ち悪い」と思わなかったなあと。あまつさえ助けに走る…信じられん。そこが駒子なのかなあとも思うけど。

それにしても、瀬尾さんがよくわからない。よくわからないというのは、描かれていないということではなくて…不思議な人だ、ということ。ただひとつ思うことは、自由の空気を、旅人の空気を纏っているなあということ。
彼が大学生だったということにびっくりだが(卒業してると思ってた)、卒業したら大陸を放浪しそうだよなあこの人。バックパッカー似合いすぎ!(笑)瀬尾さんの宇宙の話や、想像と観察に裏付けられた推理を聞くと、こんな感じしません?

どーでもいいんですが、今回を読んでいて、舞台が今住んでいるところ&隣の市だということに気付きました。今度デパート屋上に行ってみようかな。
2005年2月9日


ちなみに、このデパート。建物はあるし、オーナー(というのか)もそのままだけど、デパートではなくファッションビルになっています。
屋上のプラネタリウムもなくなってしまいました。
2010年5月14日

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posted by ねむ at 20:50| Comment(0) | TrackBack(0) |  加納朋子

2006年03月23日

『ななつのこ』加納朋子/創元推理文庫

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東京創元社 1999-08
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私はずっと関東住まいだけど、白いタンポポを見たことがあります。
小さい頃住んでた地域に空き地があって、雑草生え放題だったんだけど、そこにあるタンポポだけが白かったの。種が飛ぶはずなのに、他では見なかったなあ。だから、ぜんぜん変だと思わなかった。逆に、駒子の考えと、そこからきたセリフが傲慢に思えてしまった…傲慢というか、そう言ってるくせに実は信じていない、というふうに聞こえてしまったのね。ひねくれてるね、自分;;
それでも、あの子には十分だったのだろうけど。あの子に必要なのは、信じてくれる人であり、味方だったのだから。

『クロへの長い道』でも書いたけど、教師ってほんと…以下略。
それとは別の話なんだけど、「変だおかしい」って決め付ける前に、教師なら「白いタンポポが存在するかどうか」調べろ。とか思うんだが?あん?子供用の図鑑にだって載ってるよ、白いタンポポ。

どーでもいいけど、教師ネタになると語るね、アタシ(笑)なんでだろ?
2005年2月3日

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posted by ねむ at 19:21| Comment(0) | TrackBack(2) |  加納朋子

2004年08月30日

『月曜日の水玉模様』加納朋子/集英社

月曜日の水玉模様 (集英社文庫)月曜日の水玉模様 (集英社文庫)

集英社 2001-10-19
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なんかつらつらと再読。3回目くらいか。
小田急が出てくるんだよね。わたし、通勤に一部小田急を使うので、駅名などに覚えがあってうんうんとうなずいてみたり。
ホントに小田急は最悪ですよ。通勤環境劣悪ですね。私が使うのは朝は下りなのでそれほどでもないけど、上りなんかホントに…最悪。あと、夕方以降の下りも。新宿始発の下りの急行に座りたかったら、軽く20分くらい待たないとダメなんじゃないでしょうか。平気で2本あとの電車を待つ列が(しかも長いのが)できてるもんね。
急いでるヤツはロマンスカーに乗れという態度が気に食わん。それと、朝下って夜上る人をないがしろにしすぎ…両減らして本数増やして欲しいよ、まったく。一本の路線なのに、夜10時に新宿まで行くのに4回乗り換えなきゃいけないって(しかも全部鈍行)どういうこと。

…ってこれは感想文ではなく、小田急の悪口ですか。(笑)

なんか、陶子の立場がわかるような歳(立場)になって、一抹の寂しさを感じるような、感じないような。
少なくとも、最初に読んだ当時よりは陶子の気持ちがわかる…かな。
一応ミステリ仕立てにはなっているけど、それはひとつのエッセンスであって、実際はOLである主人公の心情や変化を辿りつつ読むのが正解な本。
読み返したのは、そういうことがわかるようになってきたからかもしれない。
2004年8月29日
posted by ねむ at 21:42| Comment(0) | TrackBack(0) |  加納朋子

2004年01月31日

『虹の家のアリス』加納朋子/文芸春秋

虹の家のアリス (本格ミステリ・マスターズ)虹の家のアリス (本格ミステリ・マスターズ)

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前回(『螺旋階段のアリス』)よりも腹黒くなったかと思われた安梨沙ですが、実はそうではなかったことが判明。
だいたい、彼女の場合、もともとが異常(という言い方はちょっとなんだが)なんですよね。美佐子のいうとおりです。
腹黒くなったような気がするのは、単に彼女が「純粋な少女」しか見せてなかったからなんだろうな。普通で考えれば、多少意地が悪かったり腹黒かったり泣き虫だったり強がったりするのは当然なわけだし。
だから、きっと安梨沙は、今までの外から見た自分と内の自分をうまくすりあわせてる最中なのでしょうね

ところで『鏡の家〜』で、私も初めは明子とユリアを仁木が取り違えてるのかと思った!でも、そう一筋縄にいかない、かつその方向が加納さんらしいなあと思った。
それから『夢の家〜』。そんなにお姑さんのことを思うなら、盗む前にできることがあったんじゃないかな?
自分で育てたり買ったりするのがベストだけど、金銭的に問題があるならさ、花を誉めて、くださいって言えば大抵の人はくれると思うなあ。
表題作『虹の家〜』が一番安心し、ほんわりできると思うな
2004年1月30日
posted by ねむ at 19:47| Comment(0) | TrackBack(0) |  加納朋子

2003年09月08日

『螺旋階段のアリス』加納朋子/文藝春秋

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初めの3篇は、安梨沙というキャラクターの特異性だけだなあと思ったんだけど、後ろ3篇はよかったです。3篇とも最後でホロリときてしまった。
しかし、主人公2人が不思議の国/鏡の国のアリスを好きだといってもだ、妙にこじつけすぎというか…こじつけてるわけじゃないんだけど、わざわざひっぱってきてるっていう不自然な感じがするなあ。気のせい?中には自然なものもあるんだけどね。
2003年9月8日
posted by ねむ at 14:14| Comment(0) | TrackBack(0) |  加納朋子

2003年02月07日

『いちばん初めにあった海』短 角川書店

いちばん初めにあった海いちばん初めにあった海

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無くしてしまった自分と、自分の声と、大切な人を見つける話。
とおい海を、畏れと憧れと懐かしさをもって眺めているような、そんな雰囲気がする。ミステリといえばミステリなんだろうけど、謎ときを楽しむという感じではもちろんないですね。
私が通った高校にも、中庭(つか、裏庭…?)にけっこう大きい栃の木があって、情景を思い浮かべると必ずそこになってしまう。いろんな意味で切ないなあ。
中篇が二つ入ってるんだけど、私は後の話のほうが好きかな。
心の闇とか、わだかまりとか、そういうものがなくなっていく話、特にある人に会ってそういうものがなくなっていく話っていいなあと思う。
人生って素敵だ。
そう思えて。
 
posted by ねむ at 14:15| Comment(0) | TrackBack(0) |  加納朋子