2006年10月12日

『凍える島』近藤史恵/創元推理文庫

凍える島 (創元推理文庫)凍える島 (創元推理文庫)

東京創元社 1999-09
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すごく切ない話でした。

読み始めてすぐ感じる退廃的な空気。
これは嫌いではないのだけど、流れからしてハッピーエンドではないだろうという予感があって、なかなか読み進められず、数年越しの読了となりました。

まあ、推理小説にハッピーエンドを期待するのもどうかと思うのだが──別に期待してるわけではないのだけど──登場人物が、特に好ましい人物が不幸になってしまって終わるというのは、読んでいてとても苦しいんである。
で、なにやらこの本はそういう空気が流れているんだね。裏を返せば、雰囲気作りがうまいといいますか。

で、やっぱりみんな不幸になりました(苦笑)
最後の最後が本当に切ない!

トリックがどうの、とかいう話ではありません。
動機、というのかなこれは…、なぜ殺したか?それがポイント。
でも…やぱりずるい、と思うんだけどな。逃げなんだよねえ。逃げるしかできなかったのだろうな、とは思うのだけど。

愛だの恋だのって文学にすると美しいけど、実際はぐちゃぐちゃな部分てたくさんあるじゃないですか。
もちろんそこらへんもちゃんと書いているのだけど、それをいかにどう美しく書くか、というのが作者のメインだったのかな、と思いました。
2006年1月25日
posted by ねむ at 21:59| Comment(2) | TrackBack(2) | か行
この記事へのコメント
こんばんわ、はじめまして。
TBさせていただきました。
純粋な恋愛感情と、不純な恋愛感情の境界はないんだなーと思いました。
ミステリなのに、そういうところを描こうとしたあたり、
とてもナイーブな感じで私は好きでした。
確かに、みんな不幸になりましたね(笑
Posted by 斎藤れい at 2007年01月12日 01:31
はじめまして。
なかなかうかばれない話でしたね。まあ、これで浮かばれちゃったら拍子抜けというか…風情がなさすぎになってしまうのですけども;;
社会的に不純な関係でも、彼らの感情は本当に純粋でしたね。そこにどうしてもねじれが生じてしまうのかもしれません。
悲しいですね。
Posted by ねむ at 2007年01月15日 19:02
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